家に帰り、朔が書斎で仕事をすると言ったので、その隙にチョコレート作りに取り掛かることにした。





好きな人のために料理やお菓子作りをする時間。





好きな人の帰りを待ちながら掃除をする時間。





好きな人とテレビを観ながらゆっくり過ごす時間。





何一つ取っても、少し前の私には考えられなかった、大切な大切な時間だ。





それは、やっぱり朔が教えてくれたことであって。




誰かのために生きることが、自分のために生きることに繋がるのだと、今になって知ったんだ。