「美稀……」

「いつも助けてもらってばっかだから……」

ーーチュッ

「……っ!」

わざとリップ音をたてて、キスをしてきた。

「俺はこれだけで十分」

「……っ!もうっ」

「照れてんの?」

ちょっと笑いを含めて、そう言った。

「ち、違う!もう!ご飯食べよ!遅刻しちゃう!」

私は、さっさとリビングに向かった。

蓮が、少し苦しんでるのも知らずにーー