学校が終わって、私達は春山家のお墓にバスで向かった。

「……っ」

久しぶりに見た景色に、自然に涙が出てきた。

「どうした?」

「ううん、なんでもない」

バス停に着き、お寺に向かった。

「ここだよ……」

「……」

「ママ、パパ、来たよ」

私がそう呟くと、優しく風が吹き始めた。

まるで、ママとパパが笑いかけてくれてるみたいにーー