「チッ……行くわよ!」

「大丈夫か?」

私は静かに頷いた。

「そのストラップ、お母さんからのプレゼントなのか?」

再び、私は頷いた。

ストラップを握りしめて。

「そっか」

「ごめんね、ママっ……」

「美稀……」

これがなくなったら私は……

「ママにっ……会いたいよっ……」

「……っ!」

「会いたいよっ……」

「みつっ……」

ーーギュッ

「……っ!れーー」