『もちろん、私で協力できることがあれば何でも言って、協力するし』
『…萌』
『ん?』
『何、他人事みたいなこと言ってんのよ、あんただって同じ歳でしょ?』
『あぁ…うん?』
『結婚相手はともかく、萌こそ早く恋人見つけないと』

言われて、思わずキョトンとしてしまう。

だって、私には探す必要なんてないのだから。

そうよ。

既に私には、愛すべき”彼”がいる。

『でも、私には琉星(りゅうせい)がいるから』

至極、真面目に答えると、美園は即座に怪訝な顔をする。

『萌…あんたソレ…』
『あ、実はね、私、今度琉星の実家に呼ばれてて』
『はぁ…スイッチ入ったね』


【…萌、俺と一緒に行ってくれないか?】


愛しい琉星から、熱い瞳で見つめられながら誘われたセリフを思い出し、思わず立ち止まって、美園を振りかえる。

『ねぇ、コレってやっぱり、結婚だよね!?』

つい興奮して、美園を見ると、この上なく冷めた視線で、私を見つめてる。