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午前 8:35
『おはようございます』
更衣室に入り、室内の出入りがわかるよう作られた、入口のプレートを”出社”にすると、自分の直ぐ上にある美園のプレートが、すでに”出社”になっているのを確認する。
『美園、もう来てるんだ…』
何気なくつぶやくと、近くにいた同僚が、結構早くに来てたみたいだよと教えてくれる。
昨日の夜、高木くんのお店を出た時、テンパってた私に、”詳細は明日聞くから”と言っていたから、多分手ぐすねを引いて待っているのかもしれない。
残念ながら、美園が期待しているような話は出来ず、むしろいろいろな意味で叱られそうで、会うのがますます気が重くなった。
『ちょっとどうしたのよ、その顔』
自分のロッカーを開けると、ちょうど着替え終わったらしい篠原さんが、話しかけてきた。
『顔?』
『メイクでも変えた?なんか、雰囲気いつもと違うでしょ』
『えっと…昨日、映画…そう!ちょっと泣ける系の映画見て、号泣しちゃって…』
きっと、昨夜あんなに泣いたせいで、目のあたりが腫れぼったいのかもしれない。
とりあえず、この場は適当に誤魔化すも、何故かジッと見つめられる。
『泣ける映画…ねぇ』
なおも篠原さんに探られていると、廊下からバタバタと走る音が聞こえ、ノックもせずに、更衣室のドアが開かれた。
午前 8:35
『おはようございます』
更衣室に入り、室内の出入りがわかるよう作られた、入口のプレートを”出社”にすると、自分の直ぐ上にある美園のプレートが、すでに”出社”になっているのを確認する。
『美園、もう来てるんだ…』
何気なくつぶやくと、近くにいた同僚が、結構早くに来てたみたいだよと教えてくれる。
昨日の夜、高木くんのお店を出た時、テンパってた私に、”詳細は明日聞くから”と言っていたから、多分手ぐすねを引いて待っているのかもしれない。
残念ながら、美園が期待しているような話は出来ず、むしろいろいろな意味で叱られそうで、会うのがますます気が重くなった。
『ちょっとどうしたのよ、その顔』
自分のロッカーを開けると、ちょうど着替え終わったらしい篠原さんが、話しかけてきた。
『顔?』
『メイクでも変えた?なんか、雰囲気いつもと違うでしょ』
『えっと…昨日、映画…そう!ちょっと泣ける系の映画見て、号泣しちゃって…』
きっと、昨夜あんなに泣いたせいで、目のあたりが腫れぼったいのかもしれない。
とりあえず、この場は適当に誤魔化すも、何故かジッと見つめられる。
『泣ける映画…ねぇ』
なおも篠原さんに探られていると、廊下からバタバタと走る音が聞こえ、ノックもせずに、更衣室のドアが開かれた。



