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この天気のせいか、モール内の一角に併設されている映画館は、通常以上に混んでいて、拓真君がチケットを予約してくれていなかったら、観れないところだった。
開場時間まで、まだ少し時間があるので、お互いに手洗いに寄り、シアターの入り口にある大きな柱の前で待ち合わせた。
例の如く、女性用の手洗いは混雑していて、思いのほか拓真君を待たせてしまい、急いで待ち合わせの場所に向かうと、先に着いていた拓真君を発見。
そちらに向けて歩みかけて、すぐに立ち止まった。
柱の前で、チケットを見ていた拓真君が、誰かに声をかけられたようで、手元から視線を上げると、その声の主に視線を向ける。
見れば、目の前に立つシュートカットの女性…いやよく見たら、中性的ではあるものの明らかに生物学的には男性のようだ…に、何か話しかけられている様子。
拓真君は一瞬戸惑うような仕草を見せるものの、2~3会話をすると、照れくさそうに笑顔を見せる。
とはいえ、知り合いという感じではないところをみると、所謂そういう”ナンパ”…のようなものなのかもしれない。
相手の男性は、仕草も表情も普通に可愛らしく、一見すると違和感なく男女の恋人同志のようにも見えてしまう。
何となく胸の奥がモヤモヤして、視線を逸らすと同時に、名前を呼ばれた。
この天気のせいか、モール内の一角に併設されている映画館は、通常以上に混んでいて、拓真君がチケットを予約してくれていなかったら、観れないところだった。
開場時間まで、まだ少し時間があるので、お互いに手洗いに寄り、シアターの入り口にある大きな柱の前で待ち合わせた。
例の如く、女性用の手洗いは混雑していて、思いのほか拓真君を待たせてしまい、急いで待ち合わせの場所に向かうと、先に着いていた拓真君を発見。
そちらに向けて歩みかけて、すぐに立ち止まった。
柱の前で、チケットを見ていた拓真君が、誰かに声をかけられたようで、手元から視線を上げると、その声の主に視線を向ける。
見れば、目の前に立つシュートカットの女性…いやよく見たら、中性的ではあるものの明らかに生物学的には男性のようだ…に、何か話しかけられている様子。
拓真君は一瞬戸惑うような仕草を見せるものの、2~3会話をすると、照れくさそうに笑顔を見せる。
とはいえ、知り合いという感じではないところをみると、所謂そういう”ナンパ”…のようなものなのかもしれない。
相手の男性は、仕草も表情も普通に可愛らしく、一見すると違和感なく男女の恋人同志のようにも見えてしまう。
何となく胸の奥がモヤモヤして、視線を逸らすと同時に、名前を呼ばれた。



