だいたいこういう店にバイトに来る男は、女目当てだと言う事にも気付きだした…
しのぶ君と言う一番長いバイトの男の子がそれだった…
また二十歳前後でオカッパ頭に童顔。軟弱そうでパッとしない雰囲気に見えるが、彼は女の子に優しく、時には厳しく…私に対しても年下のくせに、やたら注意してくる…だが、かなりの店の女を食い物にしてるって噂を聞いた。しのぶ君が目をつけた女は必ず落ちる!この店の暗黙の了解みたいな感じだ。ただし、大御所のゆまとヒロコだけは違っていた…
この二人にはさすがのしのぶ君も、ヘコヘコしてる様に見えた。

一ヵ月後…
私はまじめな仕事ぶりに加え、店の中がよく見える様になり、女の子の指名合戦にも一役買える存在にまでなり、あの大御所ゆま、ヒロコにも頼られる様になっていた…
こうなると、もう、バイトが楽しくてしかたがなかった…昼のお堅い仕事から、夜の仕事へ変身する時は、なんとも言い様の無い解放感と、優越感を感じた…。仕事もマネージャーに値するくらいまかされていた。女の子の出勤確認や、キャッチの指示。客につける女の子の判断。指名取りなど…