一切、その『暴走族』の話なんて持ち出さない。 私に、その影を見せることもない。 彼はただの『千里さん』として私に接している。 私も、目の前にいる千里さんは話しやすくて、ちょっとしつこいけど、千里さんと話す時間は苦じゃなくて。 今日は私に何を話してくれるんだろうと、少し楽しみにしている自分がいることに少し驚いていた。