副総長さんは、どうやら私のことがほっとけないみたいです。







そう思う毎日が淡々と過ぎていった。







透真は私たちを見かけると、絶対に背を向ける。





……千里さんに深入りするなと言った透真を思い出す。





透真と千里さんの関係。




そんなの、調べたりする間も無く、わかってくることばかり。




少し興味を持てばすぐに千里さんがどういう人なのかわかるくらい、千里さんは有名な人だった。







千里さんは透真と同じ、暴走族の人。




その中でも、かなり上の方の地位にいるらしい。





でも千里さんは、私といるときそんな素振りが全然ない。





近所のおばちゃんが話し出すと長いとか。

教頭先生が育毛剤買ってるの見たとか。

今日の、飼育小屋のウサギの様子とか。





目を見て、笑って話してくれる。




……私の、どこが好きだとかも。