昨日のは冗談じゃなかったってこと?
……そんなの、信じられないけれど。
「千里さん、本気でいってる?」
「うん、透真認めてくれる?」
「は? 認めるって何が」
「だから」
千里さんは、そのままわたしを後ろからぎゅっと覆い被さるように抱きつくと、わたしの頭に顎をのせた。
「僕が透真のお義兄さんになるっての、結構よくない?」
ええええ!? そんなの、
「よくないです!!!!」
突然抱きつかれて、さらに言われたことの意味もわからずまたパニックになって。
とにかく離れなきゃと思ったせいか。
私は無意識にジャンプをして、
「うわっ」
ガツンッと音をたてて千里さんの顎に頭突きをクリーンヒットさせた。


