ー3月ー
私は、落ちたとばかり思っていた進学校に受かっていた。4月からは新しい生活が始まる。
私の受けた学校は寮があり、私の住む地方から離れた
都会にある学校だった。友達は皆地方の学校に行ってしまって、私が通う学校は元中の生徒私を含むたった3人しかいなかった。
見慣れた町をはなれ、知らない人だらけの街に住むのは、
不安だらけだったが、家族や先生の応援のおかげで
都会の学校を受ける勇気がでた。
ー4月ー
桜がちらほら咲いてきたこの季節。
私は、大きな荷物両手に持って小さなバスに乗り込んだ。
2時間ほどで私の通う学校の寮に着いた。
三階建ての大きな寮。私の部屋は1階の135室。
一部屋に小さな部屋が4つと真ん中に居間がひとつ。
私は右奥の部屋だった。中で荷物の整理をして、一段落すると、居間から話し声が聞こえてきた。