「えー、暖かな春の日差しとともに……」

長々しい校長挨拶。もうその話4回目なんだけど。
蒼空はもうギブアップとばかりに椅子の上に体育座りして
膝の上に顔をうずめて寝てしまっている。

「蒼空……ちょっとがんばってよ……」

「…んぅ……」

私と蒼空は出席番号は遠いけど、入学式ではたまたま席が近くなった。
今私の前には蒼空の寝癖がふよふよしている。


「そして、暖かな春の日差しとともに……」



もう勘弁してよ。。