トントン
ブランコに乗ってる男の子の肩を叩いた。
こっちを向いた男の子の顔はすごく悲しそうだった。
私はその場にしゃがんで砂に保育園で習った文字を書く
(おにいちゃんはかなしいの?)
男の子はそれを見て
「かなしくないよ。」
って悲しい声で言った。
男の子が立とうとした。だから私は急いで
(おなまえなに?)
って聞いたの。そしたら
「立石遊星だよ」
って優しい声で教えてくれたの。それから男の子は
「君の名前は?」
って聞き返してきたの。だからわたしは
(ゆりか)
っておしえてあげたの。そしたら男の子はにこって笑ってどっかいっちゃったの。
急いで追いかけたけど、道が分からなくなって、諦めた。
また会えるかな。遊星くんに。