やっと、学校だ。

「ワンワンワンワンッ!」

喜びにひたっていると

「いやぁぁぁあああぁぁああああ!」

大きな悲鳴が聞こえる。

うるさい…。

犬は耳がいいらしい。


「ワンッ! ガヴルルルルル」(うっせーな、クソ!

その悲鳴の持ち主に、怒鳴る。

それは…

うちの担任だった。

「い、いやぁ! 犬ッ! シッ!来ないで!」

ふぅーん。ババァ、犬怖いんだぁ…。

「ワンッ! ワンッ! ガゥルルル」

いじめてやーろおっ!と。

いつもの、仕返しだ。


「いやっ! やめてっ!」

「ガゥルルルルル」

「やっ、やめてくださいぃぃ!」

担任は、座り込んで泣き始めた。

「ハッハッハッ」(あはははは

息を荒くして笑う。