「…青」 ベットに寝転がりながら、あの人を思い出す。 昨日、駅で鈴のキーホルダーを落としてからずっとこんな調子だ。 …青だった。青色だった。 あの人を色で表すとしたら。 「お前ヒマなわけ?」 気づけば目の前に豹(ひょう)の顔があった。 どうやら部活から帰ってきたらしい。