「・・・・っ・・・俺を・・・愛してると言え・・・」






その声で・・・表情で・・・眼で・・・・。


俺を求めて俺だけのものでいろ。






俺の言葉に魔女は微笑む。


慈愛に満ちた頬笑みで頬に指先を走らせ・・・・






心地のいい声の響きで呪いを告げる。







「・・・・・望様を・・・愛してます。

・・・・【契約】の中でなら・・・」



【契約】



あくまでも・・・・、感情面ではないと遠まわしに告げる四季の残酷な言葉。


その呪いに力なく笑い、毒を吐いた唇に唇を重ねる。


自分は俺のそれを求めるくせに、与える事は頑として拒むのかよ・・・。








「・・・・・やっぱり・・・お前なんか雇うんじゃなかった」






苦し紛れの自分の嫌味。


痛くて・・・傷ついた自分の誤魔化しである反応を示して、優しくしてやりたいと感じていた生温かい感情も無残に消える。


仕事の一環である様な感情の無い欲を満たすだけのそれなら・・・、今までのそれと変わりない。


俺が特別の感情で四季を喜ばす義理もない。


一気に元の自分に引き戻されて、急に目の前の存在が疎ましくなる。


それでも高まった欲だけは満たそうと躊躇いなく、四季の身体的な物など考慮する事もなく体を重ねた。


瞬時に強張った体と四季の細い指先から広がる無数のシーツの皺。


はっきり浮かび上がるそれに痛みを目に見えて表されているようで。


自分の体でもそれは容易に確認する。


きっと・・・・四季には言い様のない苦痛を与えているのだと僅かに心が痛むのに。





呪いの仕返し。





痛みで強張り畏怖する四季を見て見ぬふりして一気に奥まで身を重ねた。





「・・・っ・・んんっ・・・痛っ・・・」


「・・・・・耐えろ」





四季が堪え切れずに漏らした声に冷徹に返すと躊躇いもなく欲のままに体を揺らす。


それに顔を歪め言われたままに耐えて声を堪える四季に苛立ちが募っての悪循環。



「っ・・んんっ・・・、痛っ・・、やっ・・」




堪えても零れてしまうらしい声と涙。


分かっている、初めての体にこの感情ばかりの激しい行為は酷で苦痛でしかないと。


四季にとって初めてのこの時間は拷問という記憶になってしまうんだろうか?


でも・・・そうさせたのも、それを選んだのも・・・・他でもない・・・お前の意思だ。