すぐにはだけた胸元に視線が走り、馬鹿みたいに欲情する俺もどうかと思うが・・・。


女の体なんて・・・・今更すぎるのに。


見事欲を擽られたそれを誤魔化し、ようやく目の前にあった自室の扉を四季を抱えたまま適当に開けて中に入る。


月明かりのみが入りこむ部屋を横切って、迷うことなく寝室の入り口に向かって歩みを進めた。


普段なら意識しない事にまでそれが働くのは緊張しているということだろうか?


どの速さで歩いたらいつも通りなのか、急いた自分を悟られずに誤魔化せるのか。


変に自分の行動に焦って四季に読みとられないように必死になる。


だけどそれも歩いているまでの思考。


寝室に入りベッドの上に身を置けばそんな無駄な思考なんて隅に押しやられ。


優しく四季の体にベッドのスプリングを感じさせると、すぐに白く細い首筋にじゃれるように甘噛みしその時間を築き始めた。


華奢な手が抵抗するでもない力で俺の腕を掴むのに胸が締め付けられる。


若い・・な。


触れた肌でその若さを感じ、そもそも四季がいくつだったか今更な疑問が浮上してしまった。


でも・・・後でいいか・・・。


今また質問したらようやく始めた時間がまた崩れ去りそうで、疑問を後回しにするとその時間に意識が戻る。


胸の位置まで唇が下がればその心音の早さに小さく笑う。


耳に入る不規則に乱れ零れる吐息も四季の状態を伝えているようで、少なくともその熱が高まっている事に高揚してしまった。


声になりそうな吐息を感じることも。


俺の腕を掴んでいた指先に更に力が入ることも。


可愛いと思ってしまった。


そんな風に思う自分にも驚いたが。


四季が無意識にも羞恥で口元を覆うのをすかさず取り除くのは意地が悪いのだろう。


それでも、



「・・・・何度も言わせるな。・・・・隠すなよ」


「・・・っ・・だ・・て・・・、変・・・」



羞恥して眉尻を下げる四季に更に心臓が強く跳ねる。


新鮮で・・・・癖になりそうだ。