ばさりとその格好のまま身を投げ出せば、元々眠気が強かったのもありすぐにその意識は薄れて沈む。
夢も見ない程・・・・。
だったと思ったのに・・・・。
白く細い体に熱を重ねる。
何度も絡みつく口付けを交わして、
白いシーツに華奢な手を縫い付けるように指先を絡める。
閉じて長い睫毛の目蓋を開かせるように名前を呼べば、
ゆっくり開いたそこからグレーのそれが誘惑を孕む。
乱れた呼吸を吐きだす柔らかな唇から心地いい声が耳に響く。
「ーーーーーー様・・・」
リアルに響いた声にパッと目蓋を開いて困惑した。
捉えたのは白いシーツに皴が広がる様で、夢か現実か更に混乱した頭に響く声。
「望様・・・」
ビクリとしてようやく半身を起こし視線を走らせると、捉えた四季は身を乗り出し俺を覗きこんでいる所で。
焦って完全に体を起こせば自分も四季も服を纏っていると分かり心底安堵する。
と、同時に自己嫌悪。
何とも言えない葛藤に項垂れて頭を抱えると、全く理由の分からない四季が疑問を浮かべて俺を覗きこむ。
「あの?望様・・・」
「・・・・なんだよ?」
「何か悪い夢でも?」
「・・・・・・・悪夢だな。でも・・・何かすまん」
「・・・・なんか気持ち悪いですよ。望様が私に謝るとか」
「・・・・すまん」
「・・・・一体どんな夢を?」
苦笑いを返す四季に視線すら合わせられず、滅多に感じない罪悪感で謝罪の言葉を口にする。
内心は激しい動揺で心臓が苦しい。
いや、真面目に・・・・、嘘だろ?
何故・・・四季と抱き合うような夢を・・・。
溜まってんのか?俺・・・。
と、夢で激しく抱き合った女を目前に自問自答で悶絶していれば、理由の分からない四季がベッドに両手をついて更に俺に近づいた。
体重移動で揺れるベッドにドキリとし、すぐ目の前で俺を見つめるグレーに心臓が強く跳ねる。



