いい天気の日だった。
なのに、朝から機嫌の悪い秋光が彼に張り付いて涙を流す。
何をしても笑わず、どう促しても離れないその姿に2人で苦笑いを浮かべた。
休ませる手もあったのだ。
幼稚園を休ませ3人で過ごす手も。
なのに、引き離し無理やり連れて行ったのは自分の感情の優先。
その日、籍を入れに行く予定だった。
一緒に入れに行き、そして僅かな時間だけでも2人の時間に浸りたかったんだ。
そんな・・・・、自分勝手な願望の行動で秋光を彼から引き離した。
それの報い?
晴れた青空に不似合いな黒い煙が立ち上り、騒がしいざわめき騒音の中で茫然と立ち尽くした。
こんな未来は見えていただろうか?
ここまで大きな事体なら、嫌でも色濃く見えて筈のそれは自分には読めなかった。
窓から漏れる黒煙は酸素を奪って立ち上っているのだと見上げてしまう。
そう、分かってしまった。
こんな時に、ようやく・・・・、
垣間見た物は・・・・。
頬を静かに涙が伝う。
泣き叫ぶ事もなく、その姿を確認するよりも早く理解した現状に絶望に落ち込む。
彼はもう・・・・・いないのだと。
初めて・・・・この力を呪った。
どんなに明確に見通すことが出来ようと、
自分が愛したものを守る力はないのだと。
なのに、その力が色濃く働くのは、
自分が愛する人に多いという呪わしい事実。
だからもう・・・・、
私は未来が見える人を愛さない。
そう誓って、その愛は秋光にささげたんだ。
彼から貰った愛情を、
全て秋光に返すのが私の懺悔であり、愛し方。
魔女に愛はいらない。



