未定

第１章

恋愛観

ダンダンダンダン___。


ボールが床に打ち付けられる音が自然と耳に入ってくる。


音を立てている主がネットに近づくに連れて速まる鼓動。


私は今日もその軽やかなステップと大きなジャンプにくぎ付けになってしまう。


___シュッ


ボールがネットをくぐる気持ちいい音と同時に湧き上がる黄色い歓声。


毎日毎日、私はこの瞬間にときめく。


でも私なんか、体育館のギャラリーから眺めている何十人もの女の子のなかのひとり。


こんなの叶うはずがない。


絶対に絶対にない。でも。


好きなんです。先輩_____。