「...は?」
日向はしばらく静止したあと、黙って部屋を出ていった。

「日向...!!」
日向は私を無視してすぐに出ていった。やっぱり、こうなることはわかっていた。でもなんとなく口から出てしまって。
こんな状態で日向に話しかけることなんてできず、LINEをすることにした。
『ねぇ、さっきの返事とか聞いてないんだけど?』

『菜花、さっきのマジ?全然知らなかったんだけど』

そういうLINEのやりとりをし、返事は次の日の朝、されることになった。
返事を保留にされたら、大確率で振られると思った方がいい。だって本当に好きならすぐにOKするはずなんだよ。

あぁ、もう終わりだなって。
そう思ったんだ。
返事はだいたいわかっていたけど、やっぱり気になって。
寝たのか、寝てないのか、よく覚えていない。

「...か、菜花...!」
朝の5時半ごろ、私は日向の声で目覚めた。
「あ、日向...」
ついに、来たんだって思った。
「菜花さ、俺さ、結七が好きなんだよね、だから菜花は友達として大好きだから...」

うん、そっか、私は全然大丈夫!結七ちゃんと付き合えるように頑張ってね!私も協力するからね!

理想の言葉はこれだった。
でも実際に私の口から出たのはこんな言葉だった。
「...なんでっ!!?私は日向のことこんなにだいすきなのに!!もう嫌っ!」
そう言って日向を部屋から追い出した。
「あぁあぁぁぁっ...!!」
そして泣いた。これから、学校の準備をしなければならないと言うのに。