「それが、部活始めようとしたらさ、皆、進路相談会に行きたいって言い出してさ~」


事前に参加するか決とってたのにさ~、と先輩は少し不満気だ。


「まあ、動機は不純にしろ、進路に関することはやっといた方がいいからね。
それで、3人しか残らなかったから、急遽休みにしたってわけ。
相談会行く奴らに連絡しとけって言ったんだけど、連絡行かなかった?」


鞄の底に埋もれていたスマホを取り出せば、連絡は間違いなく着ていた。



「マナーモードにしてたんで、気付かなかったです…」


でも、スイッチを受けとる前に連絡に気付かなくて良かったのかもしれない。

今、これ程動揺してるんだから、あの時見ていたら良い結果にはなっていなかった可能性は多いにある。




「歩夢先輩も行きませんか?」


掃除を終えた後輩達が、モップ片手に集まってきた。


「これから私達も行くんですけど、イケメン警官来てるらしいですよ。」


「イケメン…警官…」