そう、佐々くんだ。

一回しか聞いてないのに、私ってばスゴイ!

“デショ?”

って、真上にある佐々くんの顔を、ちょっと自慢げに見上げると、

なんだか佐々くんってば変な顔してる。


怒ってるような、鋭い目。

怖い顔なのに…

なんだろう?

なんだか、すごく不安そうな、心配そうな……顔。



「……どう、したの?」



そう訊ねると、

佐々くんは口元を手で覆い、私から顔をそむける。


「…クソっ…、なんなんだよ…」

「……??」


ホント、どおしたんだろう?