オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)


佐々くんの口が薄く開き、

まるで、パズルのピースが当てはまるように、私の唇に収まる。

ゆっくり唇を割られ、佐々くんが入ってくる……


――どっ…どうしよう、どうしよう!!


目を閉じるどころか、ビックリすぎて瞬きすらできない!


「ん…ふぅう……」


…って、いうか…息!

息できないんですケド!?

キスのときって息継ぎいつすんの!?いつタイミング!?


生死の危機に、ようやく体が反応した。

でも、


「んんんっ…んんっ~~んっ!!」


動けなぁああいい!!

死んじゃう!

死んじゃうってばぁぁああ~~!!


たまらず佐々くんをにらみつけると、目があった。

なんだか楽しそうで、視線が合ったにもかかわらずひるみもしない。


やだ……

ずっと、見てたの!?

きっと私ってば、

目は血走って、眉間にはものすごい皺だよ?

顔は引きつってるし、鼻の穴も広がってるよぅ……



やだ……

もお、やだぁ…もう…見っ……

見ないでよぅぅ!!バカ!


泣きそうになる。


「ふぅ…ぅう、んん~」


…と、突然、佐々君が微笑んだ。

フッ……って、

やわらかい表情。

少し細めた、優しい目。


開放される唇……


「っは、はぁ、ふぁ~~…」


瞬間、私は大きく息を吸い込んだ。

…と、思ったら、またすぐに唇を塞がれて自由を奪われる。


さっきとは、反対のほうへ顔を傾けて……

さっきより、ずっとやさしく、

吸い付くようなキス…

さっきより、深く……

さっきより、絡めるような……


「…ふぁ…ん…」



――くすぐった…ぃ…



頭がぼぅっとする。

佐々くんの全部が、優しくて気持ちいい。

全身の力が抜けていく。


瞳はいつの間にか、閉じてた……