オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)



「…ご、ごめ…なさ…」


泣き止まなきゃと思えば思うほど、どうにもならない。

自分から誘っといて、こんなことになるなんて思ってもみなかった。

こんなはずじゃなかったのに……


静寂な室内に、私のすすり泣く声だけが響く。


どおしよう。

さすがに、怒ってるよね?

佐々くんに何て言おう…

おそるおそる顔を上げると、佐々くんと目があった。


「……」

「……」


佐々くんはさっきまでの体勢と全く変わらず、じぃっと、私を見たまま動かない。

その、視線を受けて、なんだか急に恥ずかしくなる。


涙とか鼻水とか、顔はもうとにかくぐちゃぐちゃだ。

髪も長いうえに猫っ毛だから、ボサボサどころか途中で絡まって大変なことになってる。



「あ、あの…ホントに、ごめ…なさ…、ずずずぅ~~~っ!!」

「鼻…、すすんないほうが、いいんじゃねえ?」

「ぁ…うん。…ごめ…ん、ずず…、そ、その…」

「パンツ見えてるぞ」

「へっ…?」


反射的に、ご指摘の部分を見ちゃった。

膝を折りベッドの上に座ってる、その、しわくちゃにめくれ上がったスカートから覗く、自分の足……

の、付け根に薄いピンクの下着……



「ぎゃあっ!!」


慌てて両手でスカートを押さえると、同時に足元からまた声がした。


「(ぎゃあってなんだよ)胸、ブラずれてるぞ」

「ひぃいいい~~っ!!」


制服のシャツは、第3ボタンぐらいまで外れてて、ブラもずれてるどころか、

ホック外れてるじゃん!


「まあ、オレがやっといて言うのもなんなんだけどさ…」


やだやだ、もお!

そゆコトは、もっと早く言ってください!

片手でスカートを押さえたまま、空いた右手で制服のブラウスを胸の前で握りしめる。


ぎゅぅぅ…っ


無意識に体中に力がこもる。


「唇、噛むなよ、血がでるぞ」

「……ぅうっ…」


また、涙が零れた。

もう、情けなくて、消えてしまいたい。