オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)



「あゎゎわわわわ……」



目の前にみえるのは、足。

佐々くんの両足だけがベッドの端に引っかかってるのが見える。

体はベッドからずり落ちて、床の上にひっくり返ってるんだけど、

――ピクリとも動かない。


「ど、どどどどどおしよう…!」


この惨状に思考がついていかない。

ベッドの上で、パニクって固まっていると、



「……いってぇ~……」


ベッドの下から佐々くんの声がして、起き上がってきた。


まず、足をおろし…

ゆっくりと……佐々くんの手が、ベッドのシーツをつかむ。


――ギシッ……


「……ひぃっ」


ベッドの縁が少し沈む。

その瞬間、佐々くんがベッドの端から顔を出した。

髪もなんだか、乱れてて…


――なんか、生首みたい……?


私を見たまま、ゆっくりとベッドの淵に肘をかけ、頬杖をつく。

目が据わってる……

何も言わないで、じっと見てる。


――怖っ……


下手なホラーより、いろんなイミで、

超怖いっ!!


私は堪えきれず、佐々くんから目を逸らした。


ポタ…

――あ……、あれ?

パタ、ポト……


見つめたシーツの上に、落ちた涙の跡がつぎつぎにできる。