父さんとの会話は誘導尋問みたいなもんだ。
これ以上話してると、言わなくてもいい事しゃべらされるに決まってる。
さっさと退散したほうがいい。
「話、終わったんだろ?オレもう戻るからな?」
倒れた花美を抱きしめた感触が腕に残ってる。
ベッドの上の花美の姿が、目に焼きついて離れない。
――死んじまうんじゃねぇの……?
そう思った。
今はマジ、キツイ……
父さんが言ったことはハズレだ。
オレがそばにいたいんじゃない。
そばにいて欲しい。
ドアに向かって歩き始めると、
「まあ、待ちなよ。最後にひとつだけ確認」
父さんが、いつもより低めの声で制止した。
はぁ……
この声のときは、ごまかしは通用しない。
真面目な話なんだよな。
「…んだよ、早くしろよ」
「…う~ん……そうだね」
オレが急いでんのをわかってて、わざとやってるとしか思えねぇ。
間がやけに長くて……
だけど、ようやく口を開いた父さんの質問は、あっけにとられるほど一言だった。
「あの子はお前の何なの?」
あまりのストレートぶりに、思わず息をのんだ。
何?
何って……
「オレの……好きな子…だけど……?」
その告白に、
父さんとオレが、同時に大きく目を見開いた。
これ以上話してると、言わなくてもいい事しゃべらされるに決まってる。
さっさと退散したほうがいい。
「話、終わったんだろ?オレもう戻るからな?」
倒れた花美を抱きしめた感触が腕に残ってる。
ベッドの上の花美の姿が、目に焼きついて離れない。
――死んじまうんじゃねぇの……?
そう思った。
今はマジ、キツイ……
父さんが言ったことはハズレだ。
オレがそばにいたいんじゃない。
そばにいて欲しい。
ドアに向かって歩き始めると、
「まあ、待ちなよ。最後にひとつだけ確認」
父さんが、いつもより低めの声で制止した。
はぁ……
この声のときは、ごまかしは通用しない。
真面目な話なんだよな。
「…んだよ、早くしろよ」
「…う~ん……そうだね」
オレが急いでんのをわかってて、わざとやってるとしか思えねぇ。
間がやけに長くて……
だけど、ようやく口を開いた父さんの質問は、あっけにとられるほど一言だった。
「あの子はお前の何なの?」
あまりのストレートぶりに、思わず息をのんだ。
何?
何って……
「オレの……好きな子…だけど……?」
その告白に、
父さんとオレが、同時に大きく目を見開いた。

