オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)


「…なぁにやってんだよ…、大丈夫か?……ほら」


手をさし伸ばすけど、


キィッ!!


にらまれちまった。


「…あの……さ、」

「……(きぃ!)」


声をかけても、花美はさらに怖い顔。

……の、つもりなんだろう。

目を細めて、眉間のしわをぐっと寄せて、口を固く結ぶ。

オレをにらむ。


――…てか、にらんでんのか?コレ…


かわいそうなくらい、全然迫力ないけど……

逆に、もう一度、襲いたくなるぐらいカワイイんだけど……

絶対に自分に触るなと言わんばかりに、花美は後部シートの間に挟まったまま、

隅っこでギュッ…っと、身を固くする。

体育座りだな…

ヤバい、めちゃくちゃ笑える…


「…お~い」

「……」

「悪かったって…な?」

「……」


なに言っても、返事をしねぇ。

オレが笑いながら言うのが余計気に入らないみたいだ。

追い詰められた子猫が、毛を逆立てて、


フウーーーーッ!!


って、威嚇してるみてぇ。

全然カワイイな。

ダメじゃん、花美。

…っていうか、もうなにしても許せる。


恋って、すげえぇ~~っ。