オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)


「あっ、あっ…歩け…るからっ!…おっ…」

――おろしてほしいんです…ケド……!!


ビックリしすぎて、最後のほうは、声にならなかった。

それに、佐々くんが、私を“お姫様抱っこ”したまま、


――ギュウッ……


って、抱きしめてる腕に、力をこめる。


“ダメだ”


って、無言の返事。


――あわ…わああああっ!


甘ったるくて、

くすぐったくて、

もうどうにも、いたたまれなく、なっちゃって、


両手で顔を隠す。

…ケド、意味がない。

きっと耳まで真っ赤だもん。


――とくん……


私の心臓が、切なく鳴いた。


守られてるみたい……

大切にしてもらってるみたい……で、


――うれしい……


抱き寄せられるまま、身を任せると、頬に、佐々くんの体温を感じた。

私の右耳が、佐々くんの心臓の音を無意識に拾う。


トクン…

とくん…


私の音と重なり合う。

忘れてた、

封印してた感情……が、

あふれ出してくる……


加速するキモチを、必死でごまかそうと、声を振りしぼる。


「…あ…あの……あのっデスネ!」


うつむいたままでが、精一杯。


「……」


なのに、無視…は、ないんじゃないかなぁ?


私ばっかり、こんなに、ドキドキしてて、

いっつも、ドキドキさせられて、


ズルいよ……


「あ、あのっ…、佐々くんっってば…!!」