そこへ、トントン・・

「龍馬? 入るぞ?」

滅多に会わない、親父が顔を覗かせた

「・・早かったね」

龍馬は、久しぶりに見る父親の顔をみた

「事務所にいたからな・・ ところで」

・・・と父親の言葉をさえぎって、龍馬が口を開く

「ジフンとソナの事なら聞いたけど?」

龍馬の冷ややかなまなざし 

「そうか・・ ジフンのオンナはお前の友達だったよな?」

龍馬より数倍冷ややかなまなざしの父親

「ジフンのオンナなんかじゃないよ・・ 彼女の気持ちはジフンにはない」

龍馬の言葉に怒りが加わる

「そうか・・ それは好都合・・ ジフンの両親は日本人の嫁を迎え入れる気はない」

と父親は鼻で笑った

「そういう俺らも日本人だろ?」

龍馬には、父親が何を言いたいのか分からなかった