~ at 屋上 ~

「私・・姫ちゃんって何でも手に入る女の子だと思ってた」

咲は、大吾の足の間に座りながらつぶやいた

「・・・言いたいことは、なんとなくわかるよ・・

でも、追い風ばっかの人生なんて、ありえねぇだろ?」と大吾

「追い風?」

「順調なだけじゃないってこと・・ 容姿は、親からの遺伝がでかいから、その点で姫は、生まれた時から得してるのかもしれない・・ でも、姫は努力してるよ?」と大吾

「努力?」

「そう・・ 食事もバランス良く獲るとか、睡眠前は一切食べない、毎晩のストレッチに肌の手入れ、ジムにも通って、ヨガとか、水泳とかもしてるみたいだし・・」と大吾

「・・・・すごいね・・ っていうか、なんで大ちゃんがそこまで知ってるの?」と咲

「え?」

「なんか、怪しい~」と咲は大吾の方へ振り返った

「え! 何? ヤキモチとか!? ク~ たまんね~ すっげ~嬉しい!!」大吾の表情は、一気に緩み、咲を抱きしめた

「ちょ・・ちょっと!!」咲は誰かに見られていないか気になって、周囲をキョロキョロ

まぁ、授業中なのだから、基本的には誰もいないんだけど・・

しばらく、イチャイチャしていた二人だったが、咲の言葉でまた話し出した

「潤也くんと賢次くん・・大丈夫なの?」

「なんで?」

「だって・・潤也くん、すっごい不機嫌だったしさ・・ 賢次くんは元々無口だけど、それに輪をかけてなんか、近寄りがたかったし・・・」と咲の言葉は尻つぼみになっていく

♪♪ ♪♪

大吾の携帯が鳴った