「俺のって・・・」咲は、ジフンの発言に驚いた

「あ、咲ちゃんだよね この前はどうも・・ 君は知らないんだっけ? 姫花は俺のなの」とジフンは咲を見て笑った

「姫花は仕事 もう授業始まるから、席ついたら?」と教室の後ろの方で電話していた賢次が携帯をポケットにしまいながらやって来た

「賢次もいっしょか? っていうか、俺だけ席あっちなの? つまんないな~」とジフン

「早く行けよ!」と咲の聞いたことのない大吾の低い声

「大ちゃんは、相変わらず怖いね~」と言いながらもジフンはそのまま席に戻っていった

大吾のあんな怒った声聞いたのも初めてだし、こんな空気になるのも初めてだった

そして、ジフンはそのままこちらへ来ることなく、午前の授業は進んでいき、昼休みになった

カフェテリアで昼食をとることにした5人

「・・・そろそろだろ?」と潤也

「連絡したの?」とりん

「龍馬に言っといた」と賢次

「がっくんはしってるの?」と大吾

「さっきメールした」とりん

「っていうか、日向さんは?」と大吾

「それも、電話しといた でも、あの人笑ってた」と賢次

「余裕ってこと? あの時の姫花知らないからな・・」と潤也

咲のよくわかならい会話が続いた

咲より長い時間を過ごしているから、必然的に咲の知らない人物や出来事があるのだが、今まで、咲のわかならい話をすることがほとんどなかった故に、咲はだまっているしかなかった

「あっ 来たみたい」と龍馬からのメールを受け取った賢次

しばらくすると、カフェテリアに龍馬と姫花がやってきた

「みんな~ おはよう」といつも通りの姫花の笑顔

「お~っす!」龍馬も近くにあったテーブルから椅子を取り、背もたれを前にして座った

「姫? 聞いた?」と不安気なりん

「あ~ ジフンの事? 聞いた、聞いた! っていうかアニキからも電話あるし~ みんな気にしすぎだって! 昔の話でしょ?」と姫花はあっけらかんとした様子