レンの言葉に静寂が訪れる

「・・・俺の子か?」

潤也は姫花から視線をそらさない

「・・・・・」

「え? ちょ・・待ってよ! 俺の子かって・・は? だって・・潤也、ジュディは?」

戸惑うりん

ジュディという名前に反応する姫花は顔をあげた

「・・ジュディとは2年前に離婚した・・」

潤也の言葉に今度は姫花が驚く番だった

「え? は? ちょ・・離婚? 何? いつ結婚したの?」

媒体に触れることをしなかった姫花は全く知らなかった

5年と言う月日は長かったようだ

「誰にも言ってないことがあるんだ・・・ 俺とジュディが結婚したのは、ジュディが身ごもったからだった・・」

潤也の告白に反応したのはりん

「え? 子ども? だって!!」

「そうだよ? ジュディとの間に子どもはいない・・」

そう話す潤也は自分をあざ笑うかのように口角をあげる

「・・もしかして・・流産しちゃった・・とか?」

遠慮がちに姫花が口を開いた

「流産ねぇ・・ 俺もそう思っていたから、3年間夫婦でいられたんだよ・・ でもさ、段々、ジュディの仕事が減って、比例するかのようにアルコールの量が増えていったんだよ・・ 毎晩酒乱のように暴れまくってさ・・ 結局アル中で入院・・ そこで酒が抜けたあいつが言ったんだよ・・」

「3年前、本当は流産なんかしていない・・ 最初から子どもなんてできていなかったの・・ もう別れましょう」