「は?って・・・ だって、さっきから何回ため息ついた? 潤也の成功は嬉しいことだろ? でも、その晴れない表情って事は、後半のこの女との記事が気に入らないんだろ?」

アリは姫花の前に雑誌を置き、ふたりのツーショット写真の上で指をトントンとしていた

「気に入らないって・・・・」

「ヒメ・・・ 潤也だって、男だろ? あっちじゃ、結構東洋人ってだけでモテたりするんだぞ? しかも、この容姿だろ?」

「へぇ・・・ 東洋人ってだけでモテるんだぁ・・・」

「なんか、俺が浮気でもして必死に弁解しているみたいなんけど?」

「・・・・・」

「まぁ、いいや・・ でも、過去に捕らわれすぎるなよ?」

「・・・・・」

姫花はアリをチラッを見て

「帰る・・」

と一言残し、AQUAを後にした

「ったく・・・・」

そんな姫花の後姿を見たあと、アリは再び、姫花がそのままにしてあった雑誌を手に取った

「潤也がこの女とねぇ・・・」

アリはそのままカウンターの隅に雑誌を置き、難しい顔をするのだった