ジフンは、エリザベスを卒業し、すぐに母国に戻っていた

全てを捨て、戻った日本で待っていたのは、他の男の隣で幸せそうに微笑む、愛しい女だった

昔は、自分に向けられていた眼差しだったのに…

簡単だと思っていた

すぐにまた自分の隣に戻ってくると思っていた

諦めなければならないのか…と思っていた矢先、男が死んだ…

申し訳ないが、チャンスだと思ってしまった

だが、しばらくして戻ってきた姫花はまるで別人だった

やせ細った体

その表情は、笑っているが、笑ってない…

そんな姫花が、がっくんの薦めでアメリカの賢次の元へ行くと情報が入った

ヘタレな幼なじみなんかに姫花は渡さない

姫花の笑顔を取り戻せるのは、俺だから…

だから、連れてきた

同じ屋根の下で生活して、もうすぐ1カ月

未だに、姫花は笑っていない

毎日を、ただ過ごしている

逃げたければ、逃げれるし、誰かに連絡しようとすれば出来るのにしない

最初は、俺と一緒にいたいんだと思った

でも、違った…

姫花はどうすれば、昔のように笑ってくれる?

俺じゃあ無理なのか…