1週間ほど龍馬の元に滞在していたガクだったが、限界だった

仕事がどうにもつまっていたのだ

それに、来た時と状況の変化もなく、新たな情報さえも入ってこない

何も出来ない歯がゆさに後ろ髪を惹かれながら、ガクは日本へ戻っていった

龍馬は、自分のプライベートな時間を姫花の捜索に費やしていた

龍馬は、新たに高校へ入学していたので、19歳になる今も高校2年生

傷心の幼なじみ、ソナ再会して1年と少し・・

最初の頃は、かたくなだったソナの心も段々とほぐれてきて、昔のように龍馬にも心をひらきつつあった

それでも、婚約していたジフンに裏切られたという現実は今もまだソナの心に大きな傷を残していた

「リョウ・・ 何か掴めそう?」

ソナと龍馬は、親の勧めで同棲していた

だが、寝室は別だ

「・・何も・・・ 神隠しにでもあったみたいだよ・・」

龍馬は、ソナの隣のソファに腰を下ろした

「そう・・ 仕事はどう?」

「俺の本分はまだ学業だよ? 学校には慣れたとか聞かないの?」

龍馬は笑ってソナを見下ろした

「フフッ・・ そうね 学校には慣れた? お友達は出来たの?」

とソナは笑いながら龍馬を見た

「お友達なんて出来るわけないよ・・ 学校中が俺の正体を知ってるんだから・・ 誰も近寄ってこないよ・・」

と龍馬は苦笑い

「龍馬が日本でアイドルだったってのも、みんな知ってるわよ? こっちではすごい人気だったんだから! だから、龍馬にそういう女の子が近づかないのは安心・・」

とソナ

「全く・・・」

と龍馬は無意識に煽ってくるソナを見つめていた

「あっ・・ そういえば、最近ジフンと連絡とった?」

思い出したようにソナが体を起こした

「ジフン?」