「ジフン？　････　あっ！！」

ここで、ようやく空港でジフンに会ったことを思い出した姫花

「さっきはごめんね・・　変な男に絡まれただろう？」

ジフンは空港でしたように、姫花の腰に手をあて、ソファに誘導させ座らせた

「変な男？　あぁ・・　さっきの・・　何言ってるのかわからなかったけど？」

「そう・・　それなら良かった・・でも、もう二度と、ヒメの前には来ないから安心して？」

「え？　う・・うん・・」

あの男が何を喚いていたのか、わからなかったし、さっきの事なのに、その男の顔を忘れかけてる姫花にとって、どうでも良いことなのに、なぜジフンがそこまで言ってくるのかわからない姫花は曖昧な返事しか出来ない

「やっぱり、ヒメに似合ってるね！」

ジフンはソファから立ち上がり、姫花の姿をまじまじと見つめる

「でも、ヒメの服そんなに用意してないんだ　だから、好きなのを買ってくるといいよ？　俺も一緒に行きたいけど、どうしてもしなきゃならない仕事が出来ちゃってさ、ＫとＪと行ってきて　夕食は一緒にとれると思うから・・　あっ、もう時間だ　ごめんねヒメ　じゃあ　チュ！！」

ジフンは姫花のおでこにキスを落とし、慌しく部屋を後にした

聞きたいことは何も聞けず、あっけにとられていると、Ｊが姫花の服をもって、姫花に手渡し、Ｋとそのまま部屋を出て行った

姫花は、渡された服を着て、しばらく座っていたが、一向に誰も来る様子がないので、再びドアをあけると、ＫとＪがドアマンのように背を向け立っていた

姫花が来たのを確認すると、Ｋが頭をさげ歩き出した

その後姿をみていると、Ｊが手の平をだし、あとを着いていくように促したので、姫花はＫの後を小走りで追った

姫花は、ＫとＪに挟まれるように歩き、エレベーターで１階のフロアまで下り、玄関に横付けされた黒塗りのフルスモーク車にふたりに挟まれるように乗り込んだ

市内でまわったブランド店

龍馬が見かけたのは、店からでてくる姫花の姿だったのだ