まさか・・と思いつつ潤也に電話をかけるガク

時差の関係でなかなか電話にでない潤也だが、“姫花がいない”と言われ、寝ぼけていた頭が一気に覚醒した

「ちょ・・がっくん、どういう事?」

真夜中にもかかわらず、潤也は着替えながらガクに問いただす

「こっちでヒマしてるもんだから、賢次んとこにでも留学させようと思って・・ 今朝、シアトルに行く予定だったんだ 成田に着いたって連絡は、もらっていたから、安心していたんだけど、賢次から来ないって連絡入って、航空会社に問い合わせたら、搭乗していなかったんだ・・ まさか、そっちに行ってるとかねぇよな?」

「来てないよ・・ でも、こっちで姫花が行きそうな場所ならわかるから、今から見てくる・・」

「悪いな・・・」

「じゃあ、居ても居なくても、連絡するから・・」

潤也がそう言って、ガクとの電話を切った時には、すでに運転席に座っていた

潤也は、思い当たる場所をすべて回った

フリーウェイを飛ばしても数時間かかる空港までも行ってみたが、姫花の姿はどこにもなかった

潤也からその旨の連絡が来た頃は、日本は真夜中過ぎだった

心配したりんがガクの元に駆けつけた

完全に、どこに行ったのかわかならくなった

そこに駆けつけた大吾と咲

「がっくん! 姫花は!?」

大吾がガクに詰め寄った

隣の咲は今にも泣き出しそうだ

「・・・・・・」

何も答えないガクから、となりのりんに視線を移す大吾

りんは首を振り

「賢次んとこも、潤也んとこもいないって・・・」

その言葉に咲が頭を上げ

「龍馬くんは? ねぇ・・龍馬君には連絡とったの?」

とりんとガクを見る