最初は、日向やアニキ達に見せ付けてやりたくて、出そうと思った

けど、段々面白くなって、こうしたい、ああしたい、もっと良いものを・・って思うようになった

だから、1作目のみんなで作ったものより愛着があったし、自信もあった

だから、どこまで世間で通用するか真剣だったのに・・・

「悪かったよ・・ 俺も男だからさ、周りに負けていらんねぇっつうか、意地もプライドもあって、正直、“姫★組”の撮影スケジュールがなくなったのにも気がつかなかった・・ お前等のつくったモノ良く撮れてると思うよ でも、初版で勘弁してくれねぇか?」

とガク

「・・・・・何したの?」

「この写真集の権利を買い取った・・」

「・・・・・彼女にも妹にも嫌われたいわけ?」

「・・まさかっ!! スケジュール調整するから! 潤也も賢次も大吾も龍馬も、日向も集合させて、ちゃんと作ろう・・な?」

ガクは体をかがめ、姫花を覗き込んだ

「・・・・わかればいいのよ? 判れば!」

姫花は涙をいっぱいにためた目を擦った

「・・擦るなよ・・ 後で腫れるだろ? じゃ、行って来るからな?」

ガクは、姫花の頭にポンッと手を乗せ、仕事に向った

「・・・子どもじゃないっつーの」

姫花はそんな兄の後姿を笑って見送ったのだった