太陽が顔を出す少し前に姫花はやっと家のベットに倒れこんだ

マネージャーは何がなんだかわかっていない様子だった

需要があるのに、供給しないなんて・・・

姫花は重い体を起こして、パソコンの前に座った

予想通り・・・

市場に出回っていない分、オークションではかなりの高値がついている

まだまだあがりそうな勢いだ

「・・・・・・」

姫花は少し考え込み、自分の部屋を出た

トントン・・・

返事を待たずに、ドアを開ける

「・・・おかえり 姫花」

「ただいま・・・」

「どうした? そろそろ時間なんだけど?」

ガクは仕事に行く時間らしい

「気に入らなかった?」

姫花は、ドアにもたれかかり、腕を組んで、ガクをにらみつけた

「・・何が?」

「・・・・なんで?」

「・・・・姫花の言うとおりだよ? 気に入らなかった・・」

ガクはそういって、姫花を見た

「そんなに見られないものだった?」

姫花はあふれ出るものをこらえるのに必死だ