「仕事はどう?」

日向は、少しずつだが、以前の様に生活を送れるようになってきた姫花に安堵していた

「うん みんなと一緒だから、学校の延長みたいで楽しいよ?」

姫花も日向に微笑んだ

「もうすぐだな?」

日向はカレンダーに目をやりながらつぶやいた

「・・そうだね・・ なんか寂しくなるね・・」

二人は、龍馬がこの世界から遠ざかることが寂しかったのだ

それは、ふたりだけではないのだが・・

「最後に・・一緒に仕事したかったなぁ・・」

姫花は、【姫★組】をパラパラとめくっていた

「そうだな・・ でも、龍馬くんは、31日ギリギリまで仕事が詰まってるって話だから、たとえ、一緒の仕事の企画があったとしてももうスケジュールの余裕はないよ・・ 次は、俺もちゃんとその写真集に参加したかったけどね」

【姫★組】に載ってはいるものの、姫花とのラブショットだけで、ちゃんとみんなとスタジオで撮影していない日向は、次の機会はぜひに参加したいと思っていたのだった

「そうだね~ 龍馬は引退するわけじゃないし、この写真集だけは、次回も強制参加って事で!」

と姫花は日向にいたずらに微笑んだのだった

こうして月日は流れていき、カレンダーは師走に入り、龍馬は入っていた仕事を全てこなし、新しい年へカウントダウンに入っていた