「本日は、お忙しい中、お集まり頂きありがとうございます」

ガクの言葉に一斉にたかれたフラッシュ

一昨日の龍馬の会見に詰め掛けた報道陣の数も凄かったが、今日はその倍は集まっている

「今日、集まったのは、最近メディアを賑わせている記事に関して、黙認できないと判断したからです」

「ガクさん! それはどういう事ですか?」

結論を早く聞きたいのか、記者が口を挟んだ

「どうして、あんな記事が出回るようになったのか、全く理解できません。姫花は、そんなに器用に何人もの男と同時に付き合えるような人間じゃない」

「ガクさんは、不特定多数の女性とのデートをキャッチされていますが、同じ血が通っているんですし、ガクさんが言われても全く説得力ないですよ?」

意地の悪い質問が飛ぶ

「・・あなた、どこの記者ですか? かなり古い情報をお持ちのようですね?」

ここで、日向が初めて口を開いた

「ガクが今までフラフラしてきたのは、そこまでの女がいなかったから・・ でも、もうここ何ヶ月かは、一人の女の手の中で転がされてますけど?」

日向はその記者に笑みを見せた

「ソレって!!!」

益々たかれるフラッシュ

「それに、あの記事の書き方だと、俺では姫花が満足できてないってことだろ?」

日向の言葉に、苦笑いの記者

「報道の自由って大義名分を掲げているようだけど、それってさ~ 事実の上に成り立つと思わない?」

潤也の鋭い意見に、とうとう記者は口をつぐんだ

「それと・・ 一昨日の龍馬の会見について、訂正しなければならないことがあるので、それは、本人から・・」

と、ガクは龍馬に視線を送った