「今日はありがとな!」




「ううん、私も誕生日プレゼント買えたし…それに來人もずっと抱っこしてくれててありがと!あと家まで送ってくれてありがとね!」





あのあと、西田は來人を抱っこしたまま、家まで送ってくれた。





「あとこれ…。」





そっと私の前に差し出された紙袋。それはあのアクセサリーショップのものだった。中を開けると私が可愛い、欲しいと見ていたピアスだった。





「なんでこれ……。」





「見てたから、欲しいのかなーって思って。クレープ買いに行った時、一緒に買いに行ったんだ。」






「そうだったんだ…。いいの?誕生日でもないのに私貰って……。」






いつもお互いの誕生日にはプレゼントを渡す。でも私の誕生日はもう少し先。






「いいの、いいの。日頃の感謝ってことで。それじゃあな!!」





「ありがと!!じゃあねー!!」






西田から來人を受け取り、西田の姿が消えるまで見送った。






「桃愛?家はいんねーの?」





「あ、宙兄おかえり。はいる、はいる。」





ちょうど門であった宙兄と一緒に家の中へはいる。





「「ただいま!」」






「おかえり!!!」





「おかえり!やっと帰ってきた〜!」






「遅くなってごめんね!」






リビングのソファーに來人を寝かし、その横にカバンと荷物、ブレザーを脱いで置く。







「どこまで作れてる?」





「オムライスとミニシチューにしたんだけど、まだシチューの具材切ったところ。オムライスは盛り付けて卵するだけ。」






「OK、ありがとね。」





すぐに上に着替えに行っていた、宙兄がリビングにおりてくる。





「光人、今日サークルの付き合いでたべてかえってくるって。」





「わかった!あ、宙兄、洗濯物頼んでいい?」




「おう。」






「綾人はお風呂掃除お願いね。掃除終わったら、すぐ湯船にお湯はってね。」






「了解!」





「愁人は私の手伝いしてね!」





「うん!」





それからちゃくちゃくと料理をして、約30分程で完成した。2人でやれば割と早くできる。あとは…お弁当の下準備しちゃお。お弁当なのは私だけ。綾人と愁人と來人は給食だし、お兄ちゃん2人は学食。私も学食あるけど、嫌だからお弁当にしてる。





「わ、タコさんウインナーだ!」





「そだよ〜。愁人が今度お弁当の時いれてあげるね。」





「うん!うずらの卵でひよこも作って!」






「うん!作るね。」






よし、下準備を完了。ちょうどお風呂も沸いたみたいだし、洗濯物も終わったみたいだし、ナイスタイミングだね。






「先にお風呂入っちゃってね!!」





「綾人兄入ろ!」




「おう!宙兄も一緒に入っちゃおーぜ!來人も!!」






「いいよ。來人、行こうか。」





「あい!」




そのあと私がお風呂に入り、みんなでご飯を食べて1日は終わった。