山の中をしばらく進むと、月に照らされて明るく開けた場所に出た。
大きな湖畔が目の前に広がる。
無風なのか、湖の表面はつるんとしていて、波一つ立っていない。
「珍しいな。ここまで波が立ってないの」
湖の脇に車を停めたまま、ハンドルに腕をかけて高嶋さんは湖に顔を向けた。
雲一つ無い夜空に丸い月が輝いていて、その下にも湖に映る月が浮かんでいる。
世界が一瞬時を止めてしまったかのような神秘的で静とした光景だった。
二つの月を交互に見つめながら、澤井さんにもう一度会えますように・・・・・・と心の中で呟く。
「真琴さん」
高嶋さんに呼ばれてドキッとする。私の心の声が高嶋さんにばれたんじゃないかって。
でも、そうじゃなかった。
高嶋さんは私の肩をぎゅっと抱き寄せ、「いいよね?」といいながら顔を近づけてくる。
これは、ひょっとしてキスされそうになってますか??
私にとっては初キス。
初キスは本当に好きな人としたいと思って大事にしてきた。
ひょっとしたら将来の旦那様になる高嶋さんでいい?
「や・・・」
私の唇に高嶋さんの唇が触れそうになったその時、
「止めて下さい!」
そう言って私は高嶋さんの体を押しやった。
「真琴さん?」
「ごめんなさい。無理です」
「無理って?」
「だって」
体中が震えていた。
「やっぱり、真琴さんは男を知らないんだね。今まできちんと恋愛したことないんだろう?」
さっきまでの優しく穏やかな高嶋さんの目はするどくなり、あざ笑うかのように上から私を見下ろしていた。
大きな湖畔が目の前に広がる。
無風なのか、湖の表面はつるんとしていて、波一つ立っていない。
「珍しいな。ここまで波が立ってないの」
湖の脇に車を停めたまま、ハンドルに腕をかけて高嶋さんは湖に顔を向けた。
雲一つ無い夜空に丸い月が輝いていて、その下にも湖に映る月が浮かんでいる。
世界が一瞬時を止めてしまったかのような神秘的で静とした光景だった。
二つの月を交互に見つめながら、澤井さんにもう一度会えますように・・・・・・と心の中で呟く。
「真琴さん」
高嶋さんに呼ばれてドキッとする。私の心の声が高嶋さんにばれたんじゃないかって。
でも、そうじゃなかった。
高嶋さんは私の肩をぎゅっと抱き寄せ、「いいよね?」といいながら顔を近づけてくる。
これは、ひょっとしてキスされそうになってますか??
私にとっては初キス。
初キスは本当に好きな人としたいと思って大事にしてきた。
ひょっとしたら将来の旦那様になる高嶋さんでいい?
「や・・・」
私の唇に高嶋さんの唇が触れそうになったその時、
「止めて下さい!」
そう言って私は高嶋さんの体を押しやった。
「真琴さん?」
「ごめんなさい。無理です」
「無理って?」
「だって」
体中が震えていた。
「やっぱり、真琴さんは男を知らないんだね。今まできちんと恋愛したことないんだろう?」
さっきまでの優しく穏やかな高嶋さんの目はするどくなり、あざ笑うかのように上から私を見下ろしていた。



