「きゃあ!」

薄目を開けた先に呆れ顔の神崎さんが見えて、急速に意識を取り戻した私はベッドから跳ね起きた。

嘘!? ここどこ!? なんで私、下着なの!?

そのうえ、肘をついて横たわる神崎さんは上半身裸で、一緒のベッドに入っていて、再び私は「きゃああ!」と悲鳴をあげた。

「いちいちうるさいよ、お前は」

乱れたワイルドな黒髪をがしがしかきながら、神崎さんは半眼で私を睨み見た。

朝日を浴びて健康的な肌色がなまめかしさを増強している。

ついでに普段は服の下に隠されているたくましい胸板がダイレクトにガツンと目に入ってきて、眩暈がした。

これは充分、叫ぶに値する事態だ。

「ど、どうしてですか!? ここ、どこですか!」

「俺の家だよ。お前、車の中で爆睡してたから、運んできてやったんだぞ、ありがたく思え」

「あ、ありがとうございます……でも、なんで下着!? もしかして、し、し、しましたか!」

「まだしてない。というか、しかけてた。途中で寝る神経がわからん。ちなみに、服は皺になるからそこにかけておいた」