極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~

「こう、帰ってきて料理が並んでると、いろいろ思うところがあるわけだ」

「はぁ……」

なんだか意味深な言い回しだ。キョトンと目を丸くしていると、神崎さんがお茶碗の並んだトレイを受け取って代わりにテーブルまで運んでくれた。

「お前には仕事を優先してもらいたいし、毎日こんな豪勢な食事作ってくれとは言わないからさ」

エプロンを外しリビングへ行くと、お茶碗をテーブルに並べ終えた彼が私の元へ来て手を取った。

「せめて、俺が帰ってきたとき、ここにいてくれよ」 

私の左手を取ると、不意に薬指を持ち上げられた。

指に、するりと滑らせたのは――シルバーに輝くリング。

あまりにも淀みない自然な仕草だったから、一瞬なにが起きたのか理解できなかった。

間を置いて、よくよく目を凝らすと、プラチナの緩やかな曲線に寄り添われた、煌めく大きなダイヤモンドが私の左薬指にあった。