極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~

そもそも、社長自らイベントに出席しているわけないよね。

冷静になってみるとどっと気が抜けて、私は駅に向かって歩みを再開した。一瞬浮かれてしまった自分が情けない。

とはいえ、もしかしたらと思うと、彼の姿を探さずにはいられない。

大規模なショップのオープン記念セレモニー、重要なイベントだとしたら、社長自ら来ている可能性も……?

足は駅に向かっているけれど、心は完全にイベントへ惹かれている。というより、神崎さんに……。

駅へと続くスロープを上りながら、上からまじまじと目を凝らす。関係者がいそうな舞台脇を中心に、右から左へ視線を流していると。

舞台の影の、観客からは見えない位置に、キリリとしたスーツを身に纏ったひと際スタイルの良い長身の男性を発見。

一瞬芸能人かと見間違うそのルックスは間違いなく。

うわ。まさか本当に、神崎さん見つけちゃった……。