「だから、つい嬉しくて僕もこうしてみたくて。………でも、花さんは嫌だったかな?」
「ふぇんっふぇんっ(全っ然っ!)」
そんな申し訳なさげに方眉下げて笑って覗き込んで来ないで!?
そんな可愛い理由とか、むしろ可愛いから!嬉しいから!もう好きなだけギュってしていいから!
ああ、むしろ私が思わずギュッとしちゃったよ。
チュッパのせいでまともな言葉を弾けずその代わりに体で示して。
全然嫌に思ってないよ!と伝われ~なんてタロ君の背中のシャツを掴んでいれば、
「フッ……花さんは本当に可愛い」
耳元で響いた息遣いはどこかいつもの儚げな笑みからのモノでない気がする。
そんな感覚に戸惑ったのは一瞬で、次の瞬間にはさっきより鮮明に首筋に押し付けられ、更にははむっと食んでくる唇の感触。
それに『ひゃっ』と身を竦めたタイミングに『嫌?』なんて困ったような声が響けば絆される自分が『嫌じゃないよ』と答えてしまう。
嫌……じゃないんだ。
ただ、ただね……ひたすらにパニックではあるんだよタロ君。



