「由菜、本当にいいの?

最初にあたしが提案した時、反対していたのに…」

そう言った由真ちゃんに、
「由真ちゃんは社長に会いたいんでしょ?

だから、わたしは由真ちゃんを応援するよ」

わたしは言った。

「抹茶プリンのお礼もあるしね」

つけくわえるように言ったわたしに、
「ありがとう、由菜!」

由真ちゃんは嬉しそうにお礼を言うと、わたしに抱きついた。

「きゃっ…!?」

「あたし、絶対に索様とお近づきになってみせるから!」

そう宣言した由真ちゃんに、
「うん、頑張ってね」

わたしは言った。

同時に高崎さんに近づけるようになろうと、わたしは思った。

しかし…この入れ替わり作戦が後にわたしたちの首を絞めることになるなんて、この時は夢にも思っていなかった。